159日目
宿泊地 : エルサレム / イスラエル
移動 : エルサレム ⇔ ベツレヘム(0.8h,0.5h)
【8:20~9:10,12:40~13:10】
イスラエルでもっとも見てみたかったもの、それが分離壁です。
分離壁とは、テロから国民の安全を確保するためという名目でイスラエルがパレスチナ自治区(ヨルダン側西岸地区)に建設を進めている巨大な壁のことです。この壁は全長約700kmを予定し建設が進められており、すでに400km以上が完成しています。
【分離壁 1 メッセージ性のある絵が多く描かれています。】
イスラエル側では「セキュリティー・ウォール」と呼ばれているらしいですが、一般的には「アパルトヘイト・ウォール(隔離壁)」という名で知られています。
上で名目と書きましたが、それはこの壁がその範疇におさまらないほどの役目を果たしているからです。実際にはこの壁は9割以上がパレスチナ側につくられており、建設の際には多くの家屋や畑が強制的に破壊されているそうです。更にえげつなく感じることに、その壁はあえて町を分断する(通過のたびに厳しいチェックを受ける必要があります。)ような地点を通ったり、重要な産業である農業のための肥沃な農地を破壊したり、水資源の利用を制限したりと、とてもただ地図上に線を引いて計画ラインを決めたとは思えないような成果(イスラエル側にとっては)をあげています。
壁建設の真の狙いは、経済、文化、教育などあらゆる生活基盤を破壊することにあると言われています。こうして生活を壊すことで、パレスチナ人の人口増加を抑える目論見もあるそうです。いやー、よくできていますよね。人間に許されないレベルの人権侵害だと思うのですがどうでしょうかね。
【分離壁 2 分離壁にあるチェックポイント ここを通過するたびに審査を受ける必要があります。】
国連決議や国際司法裁判所でも、壁の建設を中止するように勧告しているのですが、アメリカの援助と保護の下、イスラエルをそれを無視して建設を続けているそうです。
【分離壁 3 MADE IN USAはもちろん落書きです。】
パレスチナ自治区側への入植もそうですが、いつか成り立つ可能性のあるパレスチナの分離独立までのために、急ピッチで交渉で優位に立つための規制事実作りを行っているよう思えてなりません。そのとき主張するのは入植者の人権なのでしょうが、そのために他の人権をないがしろにしていて矛盾を感じないのか不思議です。ユダヤ教の選民思想があればこそ為せる行為なのでしょうか。
まあ、むしろそれが宗教の影響であってほしいとさえも思います。偏りのないフェアな頭を持った人間がこれらを遂行していると考えるほうが恐ろしいですから。
アウシュビッツでイスラエル人の中学生くらいの団体を見たときに感じたことですが、ここに来てまた同じことを思いました。なぜ自分らが味わったことを繰り返してしまうのと。歴史から何を学んだのと。
【分離壁 4 鼻がミサイル、蝶タイがアメリカ国旗のピノキオ】
パレスチナ問題は、領土と独立後の権利においてイスラエル側が譲歩するかたちでしか和解は成立しないように思いますが、こうした動きはそういったゴールから逆走し、より大きなより多くの争いと被害を生むようなものにしか見えません。
ちなみに、ハマスやヒズボラの急進派が提唱するイスラエル殲滅を目指す思想も、現実を考えるとこれも同様に極端なものに思えてしまいます。平和を導くものとは思えないです。
中国とチベット、セルビアとコソヴォ、ロシアとチェチェンなど、いまだくすぶっている民族紛争は世界中にいくつもありますが、ぜひそれらのモデルとなるような解決へ進んでほしいと思います。
【分離壁 5 5本の指には5つの宗教が。】
ついでのようになっちゃったけど、キリストの誕生した地とされている生誕教会にも行ってきました。
床にキスをする巡礼者の姿も見られました。
【この星の地点にキリストが誕生したらしいです。 ※写真可】
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ナガモさんへ
メールありがとうございます。
元気そうでなによりです。
私が中東・アラブ諸国にはまったのは何を隠そう12年前に友人と行ったイスラエルでした。その時はその友人が先にエジプトへ入り、陸路でイスラエルに入るという旅程を組んでおり、そこへあとから私が合流するというものでした(仕事の関係で長期間休めなかった)。しかもエルサレムの聖墳墓教会で落ち合うというかなりアバウトかつ無謀なものでした。今はその当時からは考えられないくらい便利な世の中になりましたね。便利すぎるのもちょっと困りものですが。なのでナガモさん達の話を聞いていてとても懐かしく当時のことを思い出しました。
その時はまだ分離壁はありませんでしたが、ベツレヘムはエルサレムとは全く違ってとても不穏な空気が漂っていたのを強烈に記憶してます。アラファトの巨大な似顔絵は今でもありましたか?
イスラエルに行って思ったこと。
①イスラエルはおすすめ観光地だということ。
②キリストは本当に復活したのかもしれない。
③イスラエルとパレスチナは100年たっても和解はできないだろう。
おそらく1000年たっても・・・
バールベック。巨大な列柱とバッカス神殿(でしたっけ)の荘厳さ。ベイルートはどんな町でしたか。
バールベックは3年前の年末年始にシリア旅行とからめて行ってきました。しかしベイルートへは残念ながら行けませんでした。
中東・アラブ諸国の人々の温かさは一度ふれたらまたふれたくなる、私はとうとう病みつきになってしまいました。
いよいよイエメンですね。楽しみにしております。
ではまた。
休みをつかって中東旅行ですか?
すごいですねー。
ベツレヘムですが、私の歩いた道では似顔絵を見ませんでした。
ファタハとハマスとの関係も微妙でしたから、取り外されちゃったんですかね。
それともどこかにあるんでしょうかね。
>イスラエルに行って思ったこと。
①イスラエルはおすすめ観光地だということ。
見所の多さに驚きました。
これは本当におすすめですね。
文化、宗教、政治、戦争、経済、歴史、自然など、旅の楽しみが凝縮されていた気がします。
②キリストは本当に復活したのかもしれない。
妙に人間味を感じますよね。
僕もキリストをこんなにもリアルなものとして感じたのは初めてでした。
③イスラエルとパレスチナは100年たっても和解はできないだろう。
おそらく1000年たっても・・・
第三者の圧力がなければ間違いなく和解はないですね。
これはイスラエルとアラブ諸国の両方で感じました。
バールベックは行ってよかったです!
保存状態が素晴らしく良いですね!
近々写真のせますね!!!