158日目
宿泊地 : エルサレム / イスラエル
移動 : アンマン → 国境「キングフセインブリッジ」(1.3h) → エルサレム(0.7h)
【8:45~10:00(バス),12:20~13:00(バス)】
今日はヨルダンのアンマンからイスラエルのエルサレムへ移動する日。
なのですが、一つ問題が。パレスチナ問題等でイスラエルに嫌悪感を持っているアラブの国の中には、パスポートにイスラエルの入国スタンプがあるだけで入国を拒否されてしまう国があります。その中にはシリア、イエメンと、これから訪れる予定の国も含まれているため、なんとしてもノースタンプで入国しなければなりません。
イスラエル側もその事情を知っているためか、国境で入国審査を受ける際に、
「ノースタンプ プリーズ!」
と伝えると、別紙(出入国カードなどに押してくれるので用意は不要)にスタンプを押してくれます。
※何も言わなくとも別紙にスタンプを押してくれる人もいるそうですが、逆に頼んだにも関わらずずしもパスポートにペタンとやられる場合もあるので要注意!
しかししかし、いくらイスラエルの出入国スタンプがなくとも、隣国の国境の出入国スタンプがあればイスラエルに入国していると見なされ、同様に入国を拒否されてしまいます。
イスラエル側と同様に、出国(もしくは入国)する国側でもパスポートではなく別紙にスタンプをおしてもらう必要があるわけです。
ノースタンプでイスラエルに入国する一般に知られている方法を以下にまとめてみました。
イスラエル ノースタンプ入国方法
A.空路編
空港の出入国スタンプであれば、どこの国に行ったのかはわかりません。(スタンプのほとんどないパスポートだと怪しまれる可能性はありそうですが)
と言うことで手順は簡単、到着したイスラエルの空港および出国するさい利用するイスラエルの空港で、
「ノースタンプ プリーズ」
で、OKです。
手順
1.イスラエルの空港に到着
2.入国審査でパスポートをわたすのと同時に「ノースタンプ プリーズ!」。
どこでスタンプを押されるか分からない場合には、パスポートをわたす度にノースタンプと伝えたほうが良いです。
3.出国時の空港にて、出国審査の際、「ノースタンプ プリーズ!」。
これでOKです。
なお、入国もしくは出国の片方を陸路で行う場合には、以下の陸路編と同様の手順を踏めばOKのはずです。
B.陸路編
現在(09年1月)イスラエルとシリアの国境は開かれていないので、隣接する3カ国のうち、陸路でイスラエル出入国できるのはエジプトとヨルダンの2国からのみ。
そのうち、ノースタンプ出入国できる国境は【イスラエル・ヨルダン国境のキングフセイン橋】のみと言われています(キングフセイン橋の北方にも国境がありますが、ダメだったという話も聞かないので可否は不明です)。
おそらく空路でイスラエル入りした人は空路outする人が多と思うので、ここではヨルダン側から入国し、その後また陸路でヨルダンに戻るといったケースで手順を説明します。
ちなみにこの国境からノースタンプ入国できる理由としては、ヨルダンがイスラエルのヨルダン側西岸地区(この国境ポイントも含まれます)をイスラエルの領土として認めていないからだと言う話を聞きましたが、現在ヨルダンはイスラエルと和平を結んでいるはずなので、実際のところどういった理由なのかはよくわかりません。そこだけは譲れないとかですかね。わかんないです。興味があったらフレンドリーなヨルダン側国境のスタッフに聞いてみてください。そしておしえてください!
手順
1.ヨルダン側の国境ポイント、キングフセイン橋へ移動
アンマンの北バスターミナル(タバルボルだっけ?)から、朝8時にバスが出ています。料金は3JD。セルビスでは5JDほど。
2.出国税の支払い
出国審査を行う窓口の向かいに、出国税を支払う窓口があります。ここで5JDを支払い印紙を購入。
3.それとともにパスポートを審査の窓口へわたす。
本来はスタンプはここで押されます。印紙もパスポートに貼るものなので、念のためここで「ノースタンププリーズ!」を発動。
このポイントをつかって国境を越える現地の人・旅行者は多いので、おそらく何も言わなくても別紙を用意して手続きを進めてくれます。私のときはそうでした。
4.イスラエル側国境へ移動
緩衝地帯の移動は徒歩では認められていないので、出国審査をした建物の外からバスに乗りイスラエル側の国境へと移動します。数分の移動ですが、料金は3JD+荷物代1JD。荷物は小さなバックバパックでもとられました。
ここからが勝負です。
5.荷物を預ける
大きな荷物がある場合には、入口で荷物を預けます。ここでパスポートに審査の管理用かと思われるシールをペタッと貼られます。ちょっと前までこのシールはかなりはがしづらいものだったらしいですが、今はきれいにはがせます。
6.手荷物および身体チェック(X線,金属探知機)
手荷物、カメラ、ベルトなど、金属のついたものを全てをコンベアに乗せます。
※注意1 ベルトはOKだから通りなさいと言われることもありますが、念のためはずしたほうが良いです。一度でも引っかかってしまうと、後になぜひっかかったんだと厳しく詰問される可能性があります。私は2度ブザーが鳴ってしまい、そのことで強烈に詰められました。
7.空気がプシュッと出る機械を通る
意味不明だが発せられるアナウンスの声がかっこいい機械を通ります。これ自体は簡単に終わります。
8.入国審査の前に
ここまでに何か問題があったか検査官の目に留まってしまった人は、ここで止められ第一の詰問タイムを迎えることになります。
※注意2 詰問の仕方はかなり強烈です。というか失礼です。ほとんどが若い検査官ですが、みな徴兵でやってきている若者なのでしょうか。とにかく腹立たしい対応を受けますが、怒らないように注意。
問われること
・基本的な個人情報について
・イスラエルに友人はいるか(いないと答えたほうが良いようです。いると答えて入国を拒否されたと言う話も聞きました。)
・渡航の目的は
・泊まる予定の宿は(活動家が多く滞在している宿は避けたほうが良いようです。)
・なぜ身体チェックでひっかかった
・どこから来た
・どこへ行く
・航空券を見せなさい
・武器は持っているか(必ず聞かれる質問)
などなど。
友人と一緒の場合には、二人別々の場所に連れて行かれ個別に質問を受けます。話が食い違わないように注意。
9.入国許可
ここまできたらついにあの言葉を使います。窓口でパスポートをわたし、それと同時に「ノースタンププリーズ!」です。
パキスタン、シリアなどのスタンプがあったり、イスラエルへの渡航回数が多い場合などには、ここで数時間待たされることも珍しくないようです。
問題がなくともここでも厳しく質問をされるので、スムーズに答えていかないと時間がかかってしまうこともあるようです。
私は5分くらいで抜けられました。
10.指紋・顔写真の保存
スタンプをもらった窓口のすぐ後ろにあります。
11.出口を抜ける
※注意3 ここでパスポートとスタンプを見せるように要求されるのですが、別紙にスタンプを持っている場合にはここでその紙をちぎって捨てられてしまうことが多いようです。私もやられました。
自国のスタンプを拒否した旅行者に対するちょっとしたいやがらせのようなのですが、パレスチナ自治区(ベツレヘムやエリコなど)への訪問を予定されている方は、チェックポイントでもめることになってしまう場合もあるので、スタンプのある紙はわたさずに見せるだけにするか、そのことを説明し保管しておいたほうがよいです。怪しまれるとこれまでの努力が無駄になるので、ベツレヘムにある教会を見に行きたいから、などと答えておけばよいかと思います。
12.バスに乗りエルサレムへ
国境にも両替所がありますが、市場レートよりも1割ほど悪いです。なのでこのバス代くらいはヨルダンで両替しておくと良いと思います。料金は37.5NISでした。
帰りも書こうと思いましたが、帰りはほぼノーチェックでスムーズに行くので特に問題なしです。不安であれば、パスポートチェックのたびにノースタンプと繰り返し伝えるのが良いかと思います。
出国には出国税がUS$40ほどかかりますが、そのときのレートによって料金がかわるようなので、予めその分のお金を用意していくのは難しいです。
その場で両替して足りない分をユーロや米ドルで支払うこともできますし、噂ではクレジットカードでも支払い可能だと聞くので安心です。もちろんレートは悪いと思いますが。
ノースタンプでの入国は制度としてあるものではないので、対応する人間の裁量でどうされるかはわかりません。中にはカップルで審査を受けた際、片方だけにスタンプを押されたなんて話、伝えたにも関わらずそのままパスポートにスタンプを押されてしまったなんて話も聞きます。
私が泊まった宿にもパスポートに押されてしまった旅行者がいたので、そのあたりは運かもしれません。入国前のシリアビザが貼ってあると嫌がらせで押される可能性も高まると思うので、そのあたりは注意が必要です。
それにしても腹の立つ対応だったなぁ。自分より年下と思われる腰でパンツをはいたいかにもいまどきの若者と言う検査官に、かんまり失礼な態度をとられます。どんどんこの国のイメージが悪くなってくなぁ・・。
【エルサレムには大型の観光バスがいっぱい】
【熱心なユダヤ教徒 帽子と髪(耳の横からちょろりんと出ています)が独特ね】
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イスラエルの出入国の際のスタンプ回避、すごく勉強になりました!
私も以前から行きたいと思ってた国だけど、そのスタンプのことで避けていたんですよね。でも「運」もあるんですね(笑)
最近(2007年)パスポートを更新したばっかりなので、また後10年くらいは行けない場所になってしまった!なんて思っていましたが、そんなに待たなくてもトライできそうでよかったです。
イスラエルの街並、ステキ☆
あのいかにもイスラエル!っていう感じの帽子が似合う街ですね〜。
情勢によっては別紙押印してくれないこともあるみたいですけどね。
けっこうドキドキしました。
イスラエルは今ちょっと情勢が微妙ですけど、見るところは多いですよね。
宗教に興味のある人にとっては最高の観光地かもしれません。
見所が多いおかげで、ブログにまとめられなくて困っていますが・・。
なかなかネット環境の良いところがないので遅れてしまっていますが、数日中にまとめて一気にアップします!
イスラエルって見所多いんですねー。
私は宗教に興味があるわけではないのですが、日本とかなりかけ離れたところ(文化とか社会情勢とか)にある国っていう気がするので興味があるんです。
単純に自分の知らない国を見てみたいっていう。。。
いつか行かなきゃって思ってます。
もしイスラエルに行く時は、このナガモさんのまとめてくれたものをプリントアウトして持って行きます!(笑)
ああ、なるほど!
そしたらイスラエルは満足させてくれると思いますよ!
衝撃の大きさでは、これまでまわった国の中で一番でした。
中国の上をいったなぁ。
そうだ、審査のとき突っ込まれたことがもう一つありました。
何日滞在するんだと問われ3,4日の予定と答えたのですが、服が少ないだろという指摘を受けました。
(大きな荷物はヨルダンに置いていきました)
いやいや、これで十分だからと言うのですが、相変わらず
「あああ?少ないだろうが??」
みたいなやりとりを繰り返させられましたよ。
若干恥ずかしかったです。笑