40日目
移動 なし
宿泊地 バンビエン/ラオス
世界一周の旅に出る以前、夕焼けが世界一きれいな町はバンビエンであるという文章を何かで目にしたことがあり、この旅では必ずそこにより場合によっては長居してしまおう、と考えていました。実際バンビエンは自然が多く残っており、ルアンパバーンと同様町の端を流れる川(ナムソン川)が独特のゆったりとした雰囲気をつくりだしていて、一見悪くないところのように思えました。が、そう思ったのも束の間。宿に荷物を置き町を散歩してみると、一帯の店ほぼ全てが観光客用(バックパッカー)であり、なんとも味がない。こういうつくりだと、世界中のどこに行こうが楽しめる気がしません。郊外にも足を伸ばしてみればまた違ったものを見れるかもしれませんが、それならいっそ次の町へ行ってしまえということで、ここは早々に発つことにします。
ところで、ここバンビエンから首都ビエンチャンを行くバスが何度も強盗に襲われたということで、このところずっと注意情報が出されています。ルアンパバーン-バンビエン間の道で思ったのですが、山間部の集落は家屋や衣服などから見るととても貧しいよう印象を受けました。こういうところの普通の人たちが自分や家族のために強盗するのかな、と思いました。そのときふと考えたのですが、間接的に犯行に関与し間接的に利益も得られるそういう人がいる場合、その人は良心に苛まれることなく利益を享受できるような気がしました。罪と罰で言うと、ラスコーリニコフが老婆から奪った金品を善意をもって撒き散らしたとし、それを手に入れた人たちが全ての経緯を知っている人間であっても、容易に自己を肯定しそれを我が物とできる気がするのです。ワンクッション置くことで人はひどく残酷なことや卑怯なことをできるもんじゃないかなと思い、良心の頼りなさを感じました。
【バンビエンの町並み】
【こういう靴を脱いでくつろげるレストランが多い】
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世界一周のコストはこちら!(ラオス編)
世界一周の写真はこちら!(アジア編)
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