238日目 | |||
宿泊地 : | バス車内 (ナミビア・南アフリカ) | ||
移動 : | 19:30 | ウィントフック | |
↓ バス(20h) | |||
翌日15:30 | ケープタウン |
長旅をしていると言っても、やはり時間もお金も有限で、その制限の中でどこに行って何をするか決めなければならない。ナミビアでも諸事情によりスワコプムントでのスカイダイビング(なんとUS$100ちょいで飛べちゃう)を諦めた。こうして何かを切らなければならないときには優先順位をつける必要がある。価値をはかる軸になるのは旅の目的だったり自分の趣味・好みだったり、ほかの誰のものでもない自分独自のものさしをつかうことになるのだが、こうした無意識のうちに行っている優先順位のつけかたについて、日本でも素直にそうできていたっけなと、ふと違和感を感じたのでそれについて考えてみた。
社会の中で生きている以上、自分だけを見て進んでいくことはできない。通常は自分の領域に物事を運び込む前に、他人や社会、モラルによる審査をほどほどに受ける必要がある。日本人はこの作業は得意だと思う。協調性を重んじることができる文化って素晴らしいと思う。ただ気をつけないといけないのは、それを過大視しすぎることだ。要因が外にあるといってもそれを見るのは自分の目であって、この段階で自ら必要以上に選択肢を捨ててしまうことが多い。まずはここに注意したい。
その後、自分の手に落ちてきたものの中から取捨選択をすることになる。本来ここからは完全に自由になるはずだ。
はずだ。はずなのだけど、実は日本人はここから先が苦手なような気がする。
ここまできて、再び社会の目を気にしだしたり、思考と決断の拒否か、決断にともなう責任からの逃避か、妙な判断軸をどこからともなく持ってくることがある。この中で特にナンセンスだと感じるのが「時間」である。
「人生の大半は仕事に費やされるのだから、『仕事を充実させる=人生を充実させる』ことになる。仕事の充実なくして日々の充実はありえないんじゃないか。」
「人生は長い。それも年老いてからのほうが長い。だからそこどのように生きていくかが重要だ。おそらく自分一人で生きていくよりも、奥さんや子供とともに生きていったほうが楽しいだろう。だから結婚はしておいたほうがいい。」
一見おかしなところは見当たらないようにも思うけれど、こういう発言を聞くたびにスッキリとしない気持ちの悪い違和感を覚える。時間による制限を受けることはあっても、それを軸に物事に序列をつけるのは間違っているような気がしてならない。人生自体、時間でできているなのだから、その上にのせるものを考えなければ意味がない。それに時間の価値は平等であって、そこに個性は含まれない。もちろん単純に時間の長さが充実度に影響を及ぼすことはあるものの、それが比例関係にあるようには思えない。
これまで人生振り返ってみればよくわかると思う。時間(使うためではなく価値をはかるための)を最重要視して決断をしてきたことがあったのか。
学生時代、最も長い時間を過ごしていた学校の教室での出来事が何よりも大切だったのか。
友達か同僚かわからないが、ともかく最も長く一緒の時間を過ごした人が最愛の人なのか。
毎週見ているテレビ番組や雑誌のうち、最も多くの時間を費やすものが一番おもしろいものなのか。
最も長く住んだ場所が一番好きな場所なのか。
時間なんて何か行動を起こしたときに、結果として消費するものに過ぎない。
これを基準に物事の価値を決めようとしても、それが何かを生み出すことはない。それは自転車操業のようなもので、その時間の中に独自の価値を据えるまでは、時間を空費しながらまわり続けることになる。行き着く先は終点、寿命である。
極端な話、一瞬だって良いと思う。
人生の中にたった一点でも、体が震えるほどの歓喜を味わえる瞬間をつくることができれば、どれだけ幸せになれることだろう。棺おけに入る直前に、どれだけ自分の人生に満足できることだろう。
時間は関係ない。自分とよく向き合った上で、素直に自分の行きたいところを見て、そこに登っていく努力をしていけば良いと思う。
帰国後はまたそういうマイペースを通すのが難しくなるけれど、妥協せずに進んでいきたい。
【インターケープのバスでケープタウンへ!!】
------------------------------------------------------------------------------------- 世界一周の費用はこちら!(ナミビア編) ↑ 一日に一回クリックしていただけると助かっちゃいます!
世界一周の写真はこちら!(アフリカ編)
ランキングに参加中!
ついに「世界一周」で10位以内に入りました!
ここからこぼれ落ちてしまわないようにシュシュッとクリックをお願いします!
-----------------------------------------------------------------------------------