260日目 | |||
宿泊地 : | Hotel Sindi Sud①(マラケシュ/モロッコ) | ||
移動 : | 8:30 | カサブランカ | |
↓ バス(3.5h) | |||
12:00 | マラケシュ |
モロッコに来る前から、旅先で会った人たちから「マラケシュのメディナはたまらなく楽しいよ。」と聞かされていた。アフリカ縦断を終えモロッコに来たものの一向に気分がのってこないことに危機感を持った俺は、救いを求めるようにマラケシュへと向かった。
年中お祭り騒ぎが行われているというフナ広場、暗くなり始める頃には、この広大な敷地に溢れんばかりの屋台と人が現れる。少し離れてみていると、食べ物の屋台からあがる湯気や煙が、まるで人々の熱気のように見えてくる。それが光と入り混じり、広場が何か幻想的なオーラで包まれているようにのように思えてくる。ぼんやりとその中に映る人々は、観光客であっても現実のものとは思えない。淡い光の中に映る映像は、遠い時代の遠い出来事にように思えてくる。
誘われるように、その中へ入っていた。
【フナ広場に並ぶ屋台】
【羊の脳みそやエスカルゴ料理の屋台も】
が、なんかうんざりしてしまった。
なんなんだろう。ものすごく疲れるんだけど。だめだ、これ。逃れるように足早にその熱気から退散した。
昼間からうすうす感じていたことではあるのだけど、ここの広場周辺の雰囲気はツーリスティックすぎる。遠くで見ている分にはなんとなく雰囲気を楽しめるものの、実際に観察できる距離まで近づいてみるとまるで楽しめなくなる。高度に観光化されたそれらの人や屋台は、一見、異国情緒たっぷりで旅の気分を盛り上げてくれるもののように思える。しかしこの完成度があまりにも高すぎる。生活文化の具現としてではなく、観光業としての完成度が高すぎる。スタイルはなるほどモロッコらしい。しかしこの目的が生活ではなく観光にあるのがあまりにも明白で、そのスタイルと目的の間にある隙間に、一種のいやらしさを感じてしまう。
ここには外国人だけでなく客としての現地人も多くいる。今はこれこそが生活なのだと、素直にそう捉えるべきなのかもしれない。けれども、どうしてもこの胡散臭さや贋物臭さが引っかかってしまう。中国の麗江で受けた印象ととても近い。
あるスタイルを真似て表面を綺麗につくろい、そのスタイルが本来持つべきはずの能力、アイデンティティーをごまかしているものを見ていると、なんだか滑稽で切ない気分になってこないだろうか。
留学先で座学を軽んじ、得意気にスラングばかりを使う学生がそうである。
歌を歌ったりドラマに出たりするアイドルなんかがそうである。
勢いと勘違いで政治家になってしまう有名人がそうである。
中国のメーカーがそうである。
欧米人のボランティアがそうである。
日本の国際貢献がそうである。
そして多くの人のなんとなくの人生がそうである。
中身のないものは、または表面と中身の本質に統一性のないものは、どんなに見た目が美しくとも味わいがない。
【スーク】
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